20代で「仕事を辞めたい」と思うのは甘え？ 後悔しないために取るべき行動

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20代は社会人としてこれからと言われる世代ですが、仕事の辛さやストレス、向き不向きなどで辞めたいと考える方も多いようです。

この記事では、20代の退職の実態から、転職する際に気をつけたい行動や考え方などを解説します。

20代でも「仕事に疲れたから辞めたい」と思うのは甘えではない

20代は就職して間もないタイミングともいえますが、思うところがあり退職も検討している人もいるでしょう。

結論から言うと20代で離職を決意するのは甘えではありません。

自分の現状や将来を総合的に考慮し、ポジティブな理由や目的で転職しているケースが多いのです。

つまり、よりよい将来のためや仕事におけるやりがいを手にするためのものであり、甘えや逃げでの転職ではないといえます。

以下では、離職率なども含めて20代の転職について解説します。

20代の離職率

厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概要」によると、20代前半と20代後半の男女別離職率は以下のとおりです。

	男性	女性
20代前半	29.1%	28.4%
20代後半	15.8%	19.4%

20代前半では3～4人に1人、20代後半でも5～6人に1人は離職していることが分かります。

つまり、20代で退職することは特段珍しいことではありません。

さまざまな事情や目的があり、離職を決意し行動に移した結果ともいえます。

新卒で入社3年以内の離職率

厚生労働省「学歴別就職後3年以内離職率の推移」の平成30年入社のデータから読み取れる、学歴別入社3年以内の離職率は以下のとおりです。

	中卒	高卒	短大卒	大卒
入社1年目	35.8%	16.9%	17.9%	11.6%
入社2年目	12.5%	11.9%	13.0%	11.3%
入社3年目	6.8%	8.1%	10.6%	8.3%

どの学歴においても、就職後1年目の離職率が最も高い割合となっています。

中卒の場合約3人に1人、高卒や短大卒で約6人に1人、大卒でも約9人に1人が入社1年目にして退職を決めているのです。

20代で「仕事を辞めたい」と思う理由は？

希望を胸に入社した職場ではあるものの、早々に辞めたいと考えるには何かしらの事情があるといえます。

20代で仕事を辞めたいと考えるほどの理由はいくつかありますが、主に以下の内容があげられます。

職場の人間関係に対する疲労

人間関係は仕事の業績ややりやすさを左右する部分といっても過言ではありません。

報連相がきちんとできている、人間関係が安定している職場こそ互いに信頼や安心感を持って仕事に取り組むことができるためです。

人間関係がギスギスしていたり、報連相がきちんとできていない職場の場合、業務や仕事を覚えていく過程で支障が出てしまいます。

20代が感じやすい人間関係のストレスの一例は以下のとおりです。

職場の仲間から嫌がらせを受けていたり、コミュニケーションに溶け込めていないと感じる場合、少しずつストレスが溜まります。

もちろん職場は仕事をする場であり、仲良しグループではないため適度な距離感とやり取りで乗り切ることも必要です。

しかし、職場にいる間ストレスを感じるほどの問題がある場合、仕事自体にも嫌気がさしてしまいかねないでしょう。

仕事量に見合わない給与

どれほどやりがいや希望していたことだとしても、仕事量に見合わない給与ではモチベーションが下がる一方です。

もちろん20代は職場でいえば、入社したばかりの「まだまだこれから伸びていく人材」です。

当然、経験や役職は先輩や上司には敵わず、給与も低めに設定されています。

しかしその一方で、1日でも早く戦力として働くためにも業務量や仕事上の負担はどうしても大きくなってしまうものです。

自分の努力と実際に支払われる給与が合っていない場合「仕事に向き合っていた分の見返りがない」と感じてしまうでしょう。

仕事はやる気をエネルギー源に無償で取り組んでいるボランティアではないのです。

生活のため、将来のスキルアップのために取り組んでいるからこそ、給与が見合わないと感じる場合は不満に直結しやすくなります。

仕事に対するやりがいを感じない

入社して仕事に取り組む以上、仕事で実現したいことややりがいを持って仕事に取り組みたいと考えるものです。

しかし、入社して仕事に向き合うことで初めて気づく部分があるのも事実としてあります。

入社までに思い描いていたことと実際の仕事、理想と現実のギャップは大なり小なりあるものです。

単調すぎる、正当に評価されない、イメージとかけ離れていることでやりがいを感じられずにいる方も多くいます。

やりがいを感じない仕事や職場に見切りをつけると同時に、気持ちを新たに他の職場でチャレンジしたいと考える人が増えます。

劣悪な労働環境

どれほど希望して入社したとしても、あまりにも劣悪な労働環境で働くに適していない状態の場合、離職も頭によぎるでしょう。

劣悪な労働環境に長く身を置いていた場合、知らず知らずのうちにストレスが蓄積し、心身ともに悪影響を及ぼします。

体調不良や精神的な苦痛が元で、本来の実力が発揮できない、仕事に向き合えないなど起こり得るのです。

劣悪な状況を自ら受け入れ、仕方のないものとして諦める前に、行動を起こすべきでしょう。

「仕事を辞めたい」と思う20代が退職した方が良い理由

仕事を辞めたいと思っていても、すぐに退職に踏み切れない場合もあるでしょう。

考え方によっては、20代の早いタイミングで退職すべき場合もあります。

20代の早い段階で退職に踏み切るべき理由は以下のとおりです。

ストレスによるメンタル不調に陥りやすい

仕事で無理をしてストレスが溜まると、メンタルの不調を引き起こしてしまいます。

ストレスは目に見えないものであり、気付かぬうちに心身の健康を脅かす存在です。

精神的なものだからこそ、一度メンタルを崩してしまうと、回復するまでに時間がかかります。

メンタル不調を引き起こしている自覚がない場合もあるため、以下の目安を参考にしてみてください。

場合によっては、専門的な医療機関の受診をおすすめします。

モチベーションが上がらず働き続けていても成長しない

仕事に対するモチベーションが上がらず、常に「辞めたい」「疲れた」ばかり頭によぎる場合、そのまま働き続けていても成長は見込めません。

仕事で成長するために必要なこととして、向上心やモチベーションが挙げられます。

自分で更なる高みを目指したい、仕事を覚えていきたいと考え初めて成長につながるのです。

目的や目標も見つからず、ただなんとなく言われたことをこなしているだけの状態では成長が見込めません。

仕事に対して真摯に向き合っていない場合、どれほど仕事を続けていたとしても勤続年数に見合うステップアップができないと考えられます。

その場合、思い切って自分がやりたいことは何か考え直す、できる仕事は何かを見つめ直し、20代の早い段階でキャリアチェンジした方が将来的にも伸び代があるといえるでしょう。

20代のうちは転職しやすい

転職はタイミングが重要といえます。20代で転職は早すぎると考えられる部分もありますが、このタイミングだからこそ転職をすべき理由があるのです。

早い段階で転職し、新たな環境に身を置くことで知識やスキルを身につける時間の余裕が生まれるためです。

また、20代のうちは役職がないことがほとんどのため、引き継ぎや強い引き止めがなくスムーズに退職できることが多いといえるでしょう。

採用してから育てることを考慮し、今後の可能性や成長の伸び代を期待した採用がほとんどです。

そのため、早い段階で転職に踏み切り、自分の実力が遺憾なく発揮できる環境に身を置く方が得策ともいえます。

30代に入ると退職しにくくなる

30代になると、これまでの専門的知識やポテンシャルなどの観点から退職・転職が難しくなります。

社内で役職に就き、重要な仕事を任される場面も増え、専門的な経験やスキルを身につけることも多々あります。

専門的な分野ゆえに、他の企業で経験やスキルなどが活かしきれないケースも考えられるのです。

また、役職に就いている場合、引き継ぎや後任探しなどに苦戦し、退職のタイミングを逃してしまう恐れもあります。

さらに、場合によっては家庭を持っていることで金銭的・勤務地の条件が厳しくなることも考えられるのです。

今後新しいことを身につけ覚えていく可能性を考えると、ポテンシャルの面ではどうしても20代に劣ってしまう部分もあります。

辞めたい気持ちがありながら、惰性で働きたくない企業にしがみつき30代に突入した場合、転職に苦戦するでしょう。

20代で仕事を辞めるか続けるか後悔しないための判断は？

20代で仕事を辞める場合のメリットや退職率などをみてきました。

考え方や状況などによって、仕事を辞めるべきか否か変わってきます。

転職は人生において重要な分かれ道であるため、後悔のない選択をしたいものです。

20代で仕事を辞めるか続けるか、自分にとって後悔しない判断をするために押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

なぜ仕事を辞めたいのか明確にする

なぜ仕事を辞めたいのか、言語化し明確にすることは必須といえます。

なぜ辞めたいのか、自分自身に問いかけてもはっきりとした理由が見つからないこともあるでしょう。

しかし、なぜ辞めたいのか自分の中で明確に言葉に表せない状態、なんとなくで退職した場合、後悔する結末が待ち受けています。

辞めたい気持ちだけで行動した場合、退職によって解決したい事柄・不満が不明瞭なまま職場を離れることになります。

その状態でたな職場に飛び込もうとしたとしても、転職軸が自分の中ではっきりしません。

結果として、「なぜ転職するのか」「何を実現したいのか」軸がブレた状態で動き出すことになるでしょう。

そのため、新たな場所でも同じ悩みや不満を抱えて働くことになり、同じ失敗や後悔を繰り返し、満足できない働き方になる危険性もあります。

職場環境の改善によって解決できるか考える

今の職場内で労働環境を改善できるか否か考えることも必要です。

もし改善できる場合、どのような変化が期待できるかで退職か否かを決めるのも1つの方法といえます。

場合によっては問題や不満が明らかになることで、何らかのアクションが見られるケースもあります。

他部署への異動や業務の効率化など、職場環境の改善で積極的に問題解決のために動くこともあるのです。

「どうしても職場・企業自体を変えないと解決できない問題か」「相談や働きかけで改善の見込みがあるか」の視点で考えると答えが見えてくるでしょう。

自分の市場価値を見極める

市場価値とは、「社会からどのくらい必要とされているか」の目安であり、人材の需要と供給の関係で決まるものです。

つまり、自分のスキルや知識、経験がどれほど求められているかの指針といえます。

市場価値を客観的に見定めるために押さえるべきポイントは以下のとおりです。

上記の観点から、自らのキャリアの棚卸しを行い、比較検討します。

自らの市場価値が高く、他社でも通用する見込みがある場合、確固たる根拠を持って転職活動ができるでしょう。

自分がやりたい仕事や業界はあるのか考える

自分が仕事を通じて実現したいことがあるか否かは、転職の場合第一に考えるべきことといえます。

仕事は生活のため、お金を稼ぐためでもありますが、自己実現のためです。

そのため、自分がやりたいと思える仕事か、その業界は将来性があるか否かなども検討すべきでしょう。

目的を持ってチャレンジしたい業界や職種を見つけることができれば、早い段階で転職に踏み切れるはずです。

どうしても辞めたいけど言い出せない場合は？

場合によっては過度なストレスや上司との関係性から、退職を切り出しにくいこともあります。

なかなか言い出せないものの、退職したい気持ちが強い場合、退職代行サービスの利用がおすすめです。

退職代行サービスは、退職に必要な手続きや書類のやり取り、有給休暇や給与の問題を解決すべく代理人として働きかけるものです。

退職を切り出すこと、手続きを進めることは想像以上に労力を使います。

そのため、不安な方はサービスの利用でスムーズかつスピーディーに退職しましょう。

20代で仕事を辞めるメリットとデメリット

20代で仕事を辞める以上、メリットもあればデメリットもあります。

現状や考え方、将来性も考慮した上で後悔しない選択をするためにも、メリット・デメリットの2つを把握すべきです。

20代で仕事を辞めるメリットとデメリットは以下のとおりです。

20代で仕事を辞めるメリット

20代は社会人として仕事を始めて間もないタイミングのため、身についているスキルや専門的知識も完全なものではありません。

そのため、役職に就いていないことも多く、強い引き止めや後継者探し、厄介な引き継ぎなどがほとんどないといえるでしょう。

そのため、他の年代に比べると転職しやすいのです。

ポテンシャルを買われて新たな環境で活躍できる可能性・伸び代も大きいといえます。

20代で仕事を辞めるデメリット

20代で仕事を辞める場合、金銭面や転職時の心証の問題が出てきます。

退職金や雇用保険はある程度在籍し、働いていることが受け取り条件のことがほとんどです。

そのため、早期退職の場合条件に該当せず退職金や保険金が受け取れなくなります。

また、最も懸念すべき問題は転職時の心証が悪くなる恐れがあることです。

転職時に企業から「またすぐに辞めるのではないか」「堪え性がない」など懸念される可能性があります。

しかし、きちんとした退職理由や将来のビジョン、キャリアアップの計画があれば問題ありません。

前職の退職理由とこの後のキャリアプランを納得してもらえるように、面接などで伝えることで対策できます。

20代の転職におすすめのエージェントサービス

転職自体が初めてであることも多く、1人での転職活動に戸惑う場合もあるでしょう。

転職の手順に加え、会社の見極めや効率の良い進め方などもわからない場合、必要以上に遠回りしてしまう可能性もあります。

効率よく、将来のキャリアビジョンや目的に適した企業に転職するためには、エージェントを活用すべきです。

転職エージェントを活用することで、自分では気づけなかった強みや視点に気づくきっかけとなります。

これからのキャリアなどを見直すことができるおすすめの転職エージェントはいくつもありますが、中でもおすすめのサービスは以下のとおりです。

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	約36万件	日本全国	全職種	・圧倒的な求人数の多さ ・どの年代や職種にも対応
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仕事を辞めたい・疲れたと感じた20代が取るべき行動まとめ

仕事では職場環境や内容などさまざまな点から悩みや不満がつきものであり、辞めたいと思うこともあるでしょう。

しかし、仕事を辞めたいと考えるのは甘えではありません。

なぜ転職したいのか、今後どのようなキャリアを形成したいかを十分に検討した上で、適切な行動を起こすべきです。

転職軸をしっかり決めて、目的や原因を明確にしない場合、再度同じ失敗を繰り返しす恐れがあるため気をつけてください。

転職初心者の場合、客観的に現状を見直し、これからのことを考えるためにもエージェントの利用が適しています。

後悔のない転職をするためにも、事前準備やその後のアクションが肝心です。