【GEMFOREX閉鎖】サービス停止の背景と影響、今後の流れを解説
- GEMFOREXがサービス停止を発表したけれど、何が原因? どう影響が出るの?
- GEMFOREXが閉鎖後、私の資金はどうなるの?
- これから海外FXを始めたいが、トラブルに巻き込まれないためには何をすべき?
このような疑問をお持ちの方に向けて、GEMFOREXのサービス停止の背景と影響、閉鎖後の流れ、そしてトラブルに合わないための方法を詳しく解説します。
- GEMFOREXの閉鎖背景と原因
- 閉鎖後の流れと資金の運用について
- トラブルを防ぐための海外FX業者の選び方
- 安全な海外FX業者TOP3
この記事を読むことで、GEMFOREX閉鎖事件に関する概要や、海外FX業者の選び方が理解でき、今後安全に海外FXを行う知識が身につきます。
現役トレーダーの筆者が、プロの目線で解説します。ぜひ最後までお読みください。
GEMFOREXがサービス停止を発表
GEMFOREX(ゲムフォレックス)は2023年5月31日、全サービスを一時停止することを発表しました。
公式の発表を要約すると以下の通りです。
- 事業継承の協議を本格的に始めるため
- 経営陣を一新するため
以前より経営状況に対する不安の声はありましたが、突然の公式発表に驚いた方も多いのではないでしょうか。
【重要】サービス停止のお知らせ
平素よりご利用いただき、誠にありがとうございます。
お客様に大切なお知らせがございます。
この度、M&Aによる事業継承の協議が本格的スタートし、今後は、新しい経営陣のもとで更なる発展を目指すこととなりました。
このM&Aによる事業継承の協議に伴い、一時的にサービス休止する事となりました。
サービス停止日時: 2023年5月31日(水)
GEMFOREX閉鎖の背景(時系列)
GemForexのサービス停止までの時系列をまとめました。
日付 | 内容 |
---|---|
2022年12月6日 | ユーザー間で出金遅延が噂され始める |
2022年12月中旬 | 出金遅延が本格化 |
2023年2月4日 | 「2月中に事態の収束予定」を報告 |
2023年3月5日 | 「6割~7割の出金処理が完了」と報告 |
2023年3月20日 | 「eKYC(オンライン本人確認)の導入」を発表 |
2023年4月7日 | 「出金遅延が長引く可能性」を報告 |
2023年4月27日 | 公式Twitterが削除 |
2023年5月1日 | 「立替出金を開始」と発表 |
2023年5月15日 | 決済代行会社とのトラブルが公開 |
2023年5月25日 | M&A協議開始 |
2023年5月30日 | 銀行入金が停止 |
2023年5月31日 | サービス停止 |
ユーザー側から確認できるGEMFOREXの動きは以上の通りです。
※海外FXラボでは正確な情報提供に努めておりますが、本件は日々状況が変化しております。あらかじめご了承ください。
GEMFOREX閉鎖の原因
- 集団による第三者への名義貸し&口座転売(ボーナスアービトラージ)
- 決済代行会社(A社)による35,879,651 USD(約50億円)持ち逃げ
- 決済代行会社(B社)による1,098,709,370円 (7,996,429.18 USD)の未払い
GEMFOREXがサービス停止に至った原因は以下の通りです。
ボーナスアービトラージ被害
GEMFOREXが閉鎖へと繋がった大きな原因の一つは、2022年の中頃から特定のユーザー集団によって始まった規約違反行為です。
この集団が組織的に行っていたのは第三者名義への名義貸しと口座転売、そしてその口座を使ってのボーナスアービトラージという、利用規約に反する行為でした。
特に問題だったのは、これが組織的かつ計画的に行われていた点です。
結果として、GEMFOREXはこれらの規約違反行為によって大打撃を受け、サービスを続行することが困難となり、閉鎖へと追い込まれました。
決済代行業社の背反行為
GEMFOREXが閉鎖へと繋がったもう一つの要因は、決済代行業者による深刻なトラブルです。
2022年の後半に、一つの決済代行業者(A社)によって約35,879,651米ドル(約50億円)が持ち逃げされるという事件が発生しました。
さらに同時期に、別の決済代行業者(B社)から約1,098,709,370円(約7,996,429.18米ドル)の未払いが発生。
これらの大規模な問題が相次いで発生したことで、GEMFOREXの財政状態は急速に悪化しました。
GEMFOREX閉鎖後の流れ
GEMFOREXの閉鎖後の流れは次のとおりです
- MetaTrader(MT4/5)のサービスが2023年6月30日で停止
- 2023年8月1日に新会社に事業継承
- 2023年8月1日以降に出金再開
GEMFOREXの全サービスは2023年6月30日に停止し、2023年8月1日に新サービスとして再開するとのことです。
GEMFOREXはM&Aの詳細について以下の通り公表しています。
項目 | 内容 |
---|---|
買収先 | 本件取引手続き中または完了後に公表 |
交渉提示金額 | 1,000,000,000USD |
本件取引の流れ | 1:買収先がGemTrade LLCの経営権と事業継承権取得 2:GemTrade LLCの全顧客引き継ぎ 3:財務状況整理 |
本件取引スケジュール | 協議開始:2023年5月25日 手続き開始予定:2023年6月1日〜7月31日 譲渡予定:2023年 8月1日 |
今後のガイドラインについては、GEMFOREXの公式サイト内で順次公開するとのことです。
GEMFOREX閉鎖・サービス停止による影響
- 全てのポジションの強制決済と新規発注の停止
- 定額出金及び分割出金の一時停止
- 損失補填の検討
GEMFOREXの閉鎖及びサービス停止は、以下のような影響を及ぼしました。
全てのポジションの強制決済と新規発注の停止
GEMFOREXは新規発注を2023年5月31日から停止しました。
また、現在ポジション保有中のユーザーに向け、2023年6月30日までに全てのポジションを決済するよう呼びかけています。
決済しない場合は強制決済されてしまうので気をつけておきましょう。
定額出金及び分割出金の一時停止
先日の発表では、未出金分を「週ごとの定額出金」「分割出金」で対応するとしていました。
しかし、その後の発表で事業継承の詳細な計画が決まるまで、それらを停止するとしています。
事業譲渡が完了する8月1日まで一時停止となる見込みとのことです。
出金に係る損害遅延金
GEMFOREXは、事業譲渡資金を充当することでユーザーへの出金を行うとしています。
その際、出金申請日から30日以上経過した未払いがある場合、遅延損害金として年利5%にあたる金額をお財布口座に反映させると発表しています。
現在、出金申請は停止されているため、出金申請をしていない場合の遅延損害金反映は7月1日以降となり、出金申請の再開は2023年8月1日以降に開始されるようになる予定です。
「GEMFOREXの出金」に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
海外FXで出金拒否などのトラブルに合わないための方法
出金拒否などのトラブルを避けるためには、まず業者選びが重要です。
評判やレビューをしっかり調査し、信頼性の高い業者を選ぶようにしましょう。
ライセンス等の法規制を理解する
選んだ業者がどの国の法律・規制に従って運営しているかを確認しましょう。
金融ライセンスのない業者が危険なのは言うまでもありませんが、ライセンスの取得難易度等にも注意しておきましょう。
一定額以上の出金は分割する
一度に大きな金額を出金すると、業者からの出金拒否のリスクが高まります。
可能であれば、出金は少額ずつ分割して行うと良いでしょう。
また、取引や出金申請など、業者とのやりとりは全て書面に残しておきましょう。何か問題が起きた時に証拠となる可能性があります。
業者を複数利用して資産を分散する
全ての資金を一つの業者に預けるのではなく、複数の業者に分散して預けることでリスクを分散することも重要です。
安全な海外FX業者TOP3
今回のGEMFOREXの閉鎖を受け、改めて海外FX業者の信頼性・安全性が重要だと再確認した方も多いのではないでしょうか。
以下の基準で海外FX業者を比較し、信頼性・安全性の高い業者を3社選出しました。
- 金融ライセンス
- 信託保全(補償)
- 運営期間
1位:XMTrading
ライセンス | 信託保全 | 設立 |
---|---|---|
FSA(セーシェル) FSC(モーリシャス) | 最大2万ユーロ(約250万円)まで | 2009年 |
XMはライセンス・資金保護・運営歴の面で見ても非常に優秀な業者です。
日本語の公式サイトからは安全性の高いFSA(セーシェル)、FSC(モーリシャス)の金融ライセンスが確認できます。
また、キプロスのXM本社はCySECが定める投資家補償基金(ICF)に加入しており、XMが倒産しても最大2万ユーロ(約250万円)まで補償されます。
2009年に設立され、運営歴から見ても古参の海外FX業者のため、安心してトレードができる会社と言えます。
公式サイト:https://xmtrading.com/
2位:HFM
ライセンス | 信託保全 | 設立 |
---|---|---|
SV(セントビンセント&グレナーディン) FCA(イギリス) DFSA(ドバイ) FSCA(南ア) FSA(セーシェル) CMA(ケニア) | 500万ユーロの民事賠償保険 | 2010年 |
HFMは合計6カ国で金融ライセンスを保有しており、信頼性が高い業者です。
信託保全の上限も高く、運営歴もXMに次ぐ長さである点も信頼に足る要素でしょう。
HFMの公式サイトでも資産の安全性を強調しており、おすすめできる業者です。
HFMでは、資金の安全性を憂慮することなく、心置きなく取引に集中することが取引成功の秘訣であると承知しています。そのため、お客様の資金の安全性を確実にしかるべきレベルに維持するために、特別な対策を講じています。
公式サイト:https://hfm.com/
3位:AXIORY
ライセンス | 信託保全 | 設立 |
---|---|---|
IFSC(ベリーズ) | 全額信託保全 | 2011年 |
AXIORYは低スプレッドと信頼性が特徴の海外FX業者です。
ライセンスは取得難易度の高いものではありませんが、注目すべきは全額信託保全という点です。
AXIORYは第三者機関The Financial CommissionとPwCに加盟しており、厳格な分別保管・資金の補償を約束しています。
資金の保全を第一に考えるのであれば、一番におすすめする業者です。
公式サイト:https://axiory.com/
GEMFOREXの閉鎖に関するよくある質問
GEMFOREXの閉鎖に関するよくある質問について公式の発表からまとめました。
全質問についてはGEMFOREXの公式サイトに記載されていますので、ご確認ください。
事業継承できなかった場合どうなりますか?
交渉が破談となった場合は次の交渉権のある方との協議に入るとのことです。
出金の再開はいつからですか?
M&Aによる買収が完了次第出金を再開する予定としています。
そのため、2023年8月1日以降となる予定です。
サービス停止中にユーザーができることはなんですか?
以下のみ可能です。
- マイページへのログインと各種情報の閲覧
- PCもしくはWebTraderからのMT4/5へのログイン
- 保有ポジションの決済
MT4/5アプリにログインできない。
現在、スマホアプリが使用できません。
PCもしくはWebTraderからMT4/5へログインしてください。
保有ポジションの決済が行われない場合、6月30日に全て強制決済となりますので注意してください。
【まとめ】海外FX業者は信頼性を重視して選びましょう。
GEMFOREXのサービス停止後、自身の資金はどうなるのか、安全に海外FXを続けるためにはどうすべきか、そしてGEMFOREXのような事態に巻き込まれないためには何を気をつければよいのか。
この記事では、そういった疑問を抱えている読者の皆さんに向け、GEMFOREXの閉鎖の原因からその後の流れ、トラブルを避けるための方法について詳しく解説しました。
- GEMFOREXの閉鎖の原因とその影響
- GEMFOREXの閉鎖後の流れ
- トラブルを防ぐための海外FX業者の選び方
- 信頼できる海外FX業者TOP3
海外FXの業者選びでは信頼性・安全性が重要です。
当サイトでは、3つのポイントで海外FX業社を比較しました。
その結果、XMは信頼性・安全性の面でも優秀であると判断しました。
GEMFOREXからの乗り換え先として、XMを検討してみてはいかがでしょうか。
公式サイト:https://xmtrading.com