海外FXはボーナス両建てできる?注意すべきポイントやボーナス活用法を詳しく解説!
海外FXのボーナスはとても魅力的ですが、禁止されている取引もあります。その1つに「ボーナスの両建て」があり、知らないうちにペナルティの対象になる可能性もあります。
- 「海外FXのボーナスを使った両建ては禁止?」
- 「海外FXのボーナスを使った両建てができるケースがある?」
このような方に向けて、本記事では現役トレーダーの筆者が海外FXのボーナスを使った両建ての仕組みからペナルティ、正しいボーナス活用法まで詳しく解説します。
公式サイト:https://xmtrading.com
海外FXのボーナスで行う両建て(アービトラージ)とは
まず最初は「両建て」と「アービトラージ」についてです。
両建てとは、1つの通貨ペアで買いと売りに同量のポジションを持つことです。
ドル円を10万ドル買い、同時に10万ドル売れば「両建て」になります。
アービトラージ(裁定取引)とは、同一通貨ペアの価格差を利用した取引です。
高い価格を提示しているA社のペアを売り、安い価格のペアを提示しているB社のペアを買います。
その差が修正される動きに乗って利益を狙えます。
多くの海外FX業者は、このボーナスの両建てを禁止しています。
次ではその理由を解説します。
ボーナス両建ては必ず利益が出せる
ボーナスを使った両建てでは、必ず利益が出せます。
- A社・B社に10万円ずつを入金し、100%入金ボーナスで証拠金残高をそれぞれ20万円にする
- A社の口座で大きなレバレッジをかけてドル/円を買う
- B社の口座でA社と同じサイズのポジションのドル/円を売る
- その後相場が動き、例えばA社の口座がゼロカットシステムによって強制決済される(この時点でA社の口座残高は0円)
- 同時に利益の出ているB社の口座も決済する
(この時の利益は20万円、残高は40万円) - A社では入金した10万円の損失とボーナスの消失が確定し、B社では20万円の利益が確定
- A社で10万円の損失、B社で20万円の利益なので、この1回の取引で総合的には10万円の利益が出る
このように、両建ては必ず利益が出る手法なのです。
ボーナス両建ては海外FX業者では禁止
多くの海外FX業者では、以下の両建て取引を禁止しています。
- 同一アカウントで複数口座を使った両建て
- 複数業者を使った両建て
- 複数アカウント(グループ)を使った両建て
これらの両建ては、前項で説明したボーナス両建てによって必ず利益を出せます。
しかし、この取引はFX会社のゼロカットシステムを悪用しているとして、禁止事項に含まれているのです。
両建ては、FX会社の損失=顧客の利益になってしまい、純粋な取引で得られた利益とは認められません。
このような理由から、両建て取引はほとんどのFX会社で禁止されています。
海外FXでボーナスの両建てがバレる理由は?
海外FXでボーナスの両建てがバレる3つの理由は以下の通りです。
- 取引が同一のプラットフォームになるため
- ポジション持ちが不自然になるため
- 海外FX業者の情報共有システムがあるため
取引が同一のプラットフォームになるため
海外FX業者の多くは、取引プラットフォームとしてMT4/MT5を提供しています。
業者が違っても同じ取引プラットフォームが同じであるため、取引データを紹介できるのです。
FX会社がMT4/MT5の取引履歴を照会すれば、複数業者の口座を使った両建て取引を簡単に見つけることができます。
ポジション持ちが不自然になるため
ボーナスを使った両建て取引はほぼフルレバレッジを使い、比較的短時間で取引が終了します。
通常の取引では考えられないようなポジション量や取引時間になるため、非常に不自然で目立ちます。
「A社でフルレバレッジでドル/円を買う」というポジションをA社が見つければ、A社以外の他社で同じ量のフルレバレッジの売りポジションがあることが簡単に想定できます。
FX会社がMT4/MT5の取引履歴を照会すれば、どこの口座で両建てをしてるのかは比較的容易に特定されるでしょう。
海外FX業者の情報共有システムがあるため
海外FX会社は、顧客のオーダーを直接流すのではなく、「ブリッジ」と呼ばれる仲介業者を通すことも多いです。
したがって、複数業者を使った両建てであっても同じ「ブリッジ」に注文が集まって来ることから、ボーナスを使った両建てアービトラージが発覚します。
【禁止】海外FXでボーナスの両建ての具体的例
海外FXで禁止されているボーナスの両建ての具体例は以下の通りです。
- グループ間での両建て
- 複数口座間の両建て
- 相関関係のある通貨ペアの両建て
グループ間での両建て
グループ間での両建てとは、1つのグループが複数アカウントを使って両建てをするやり方です。
1つのグループ内にA、B、C,という3つの違った名義のアカウントがあれば、同じFX会社内の口座間で両建てできます。
また、1つのグループの複数アカウントを使って複数のFX会社の口座で両建て取引をすれば、一見関係のない取引を装って両建てポジションの構築が可能です。
複数口座間の両建て
複数口座間の両建てとは、3つ以上の口座を使って複雑に両建てポジションを構築します。
- A口座でドル円を2万ドル買う
- B口座でドル円を3万ドル買う
- C口座でドル円を5万ドル買う
- D口座でドル円を10万ドル売る
→ 総合的に完全両建てポジションが構築できます。
さらに、複数のFX業者や複数のアカウントを利用すれば、複雑ですが完全両建てポジションを構築することができます。
このような取引も禁止されています。
相関関係のある通貨ペアの両建て
相関関係のある通貨ペアとは、同じような動きをしている通貨ペアや、まったく逆の動きをしている通貨ペアのことです。
NZD/円と豪ドル/円が同じような動きをしている場合、NZD/円で売り、豪ドル/円を買えば、相関関係のある2つの通貨ペアを使った両建てポジションの構築が可能です。
またドル/円とユーロ/ドルが逆相関関係で動いていれば、ドル/円を買い、ユーロ/ドルも買えば、逆相関関係のある2つの通貨ペアで両建てができます。
海外FXでボーナスの両建てがバレた時のペナルティ
海外FXでボーナスの両建てがバレたときのペナルティは以下の4つです。
- 口座凍結
- 利益没収
- ボーナス没収
- 損失の自己負担
ここでは日本語の「ガイドライン」があるis6を参照しながら解説します。
口座凍結
口座凍結とは、その口座の保有者が口座にアクセスできなくなり、取引や資金の移動ができなくなる状態をいいます。
FX会社が禁止している行為を行い、それがFX会社によって認定されると、該当口座が凍結される可能性があります。
is6のガイドラインには以下のような記載があります。
お客様が規約に違反していると判断した場合、当社は単独の裁量によりお客様のサービスへのアクセスを直ちに終了するか、口座を閉鎖することができます。
また当社は規約違反に関して第三の利害関係者に通知することがあります。
XM Tradingの利用規約の該当箇所を和訳すると、以下のようになります。
当社の独自の裁量で、この条項に違反していると判断した場合、当社はオンライン取引施設へのアクセスを完全にブロックする、アクセスコードをブロックおよび/または取り消す、および/またはアカウントを終了するなど、適当と見なすすべての行動を取る権利を有します。
XMの講座凍結について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
利益の没収
ボーナスを悪用して利益を得た場合、その取引が無効になる可能性があります。
取引が無効になるため、当然利益も「無かったこと」として処理されます。
is6のガイドラインは以下の通りです。
当社では、複数の口座によるボーナスを利用した両建て取引行為を禁止させて頂いております(利用規約第12条9項12項)。ポジション保有中にボーナスを悪用した両建て取引と弊社が判断した場合は、直ちにポジションをクローズして頂く(強制決済)、又は該当取引無効の処置を取らせて頂く場合がございます。
ボーナス没収
さらに、すでに獲得しているボーナスも没収されます。
FX会社が顧客の違反行為を認定した場合には、口座を閉鎖したり、凍結するなどの処置が取られるため、ボーナスも自動的に消滅します。
損失の自己負担
両建ては海外FX会社のゼロカットシステムを悪用した取引です。
違反と認められた場合、ゼロカットシステムを不適用とし、損失補填の金額が顧客の残高から差し引かれる可能性もあります。
is6の「ガイドライン」には以下のように書かれています。
顧客のまた取引決済後に判断した場合は、出金申請時に損失補填額(ゼロカットステムにて弊社が負担した金額)を差し引いた金額が出金額となります。
海外FXボーナスの両建てで注意すべきポイント
海外FXボーナスの両建てで注意すべき3つのポイントは以下の通りです。
同一口座内の両建ては禁止していない業者も
AXIORYやTradeviewは、同一アカウントの複数口座を使った両建てを禁止していません。
これらの業者の共通点は、ボーナスキャンペーンを常時開催していないことです。
AXIORYは年に2回入金ボーナスを提供していますが、他社とは違いクッション機能がありません。
これらの会社は集客を目的としたボーナスを提供しない代わりに狭いスプレッドを提供するというサービス方針を取っている会社です。
利用規約やガイドラインをチェックする
FX会社の利用規約やガイドラインを取引前に確認することは非常に重要です。
ただし、ほとんどの海外FX会社の利用規約は英語で書かれています。
FX会社によってはFAQなどのコーナーに禁止行為や注意喚起が記載しているため参考にしてください。
XMの利用規約は全文英語で、こちらで見ることができます。
XMのヘルプセンターでは、Q&A方式で利用規約に関する情報を日本語で提供しています。
自分がやりたい取引がFX会社で出来るのかは、サポートに問い合わせてみましょう。
疑惑がかかる取引はしない
FX会社に疑われるような取引はしないことが大切です。
- ハイレバレッジで一部両建て
- ハイレバレッジで複数通貨ペアを使った両建て
- 経済指標発表時を狙ったハイレバレッジな両建て
このような取引が利用規約やガイドラインで禁止されていなくても、不自然で特殊な取引であることはすぐにわかります。
FX会社側の判断によってこれらの取引は何らかの警告や処分の対象になる可能性があります。
海外FXのハイレバについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
ボーナス両建て以外のボーナス活用方法
海外FXのボーナスの両建て以外の活用法は以下の3つがあります。
- 口座開設ボーナスの活用法
- 入金ボーナスの活用法
- 証拠金維持率を高めるためにボーナスを活用
海外FXのボーナスについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
口座開設ボーナスの活用法
口座開設ボーナスは口座開設するだけで取引口座にクレジット(ボーナス)が入金されます。
したがって1円も入金しなくてもそのクレジットを使って取引が始められます。
自己資金0でFX取引ができ、取引によって得られた利益は出金できるメリットがあります。
また、入金しなくてもリアル口座で取引ができるため、リスク0で取引プラットフォームの使い方や注文方法を試すことも可能です。
入金ボーナスの活用法
入金ボーナスは、会社によってさまざまなパーセンテージが設定されています。
入金ボーナスによって証拠金が増えた分、大きなポジションで取引できるメリットがあります。
逆に入金する自己資金を小さくできるメリットもあります。
10万円に100%入金ボーナスが付与されれば、有効証拠金は20万円になります。
もし10万円の証拠金で取引したい場合は、5万円を入金して100%入金ボーナスをもらえば、10万円の証拠金で取引できます。リスクは1/2になります。
どちらの場合でも、取引スタイルや資金計画に応じて入金ボーナスを活用しましょう。
証拠金維持率を高めるためにボーナスを活用
ボーナスによって証拠金が増えれば、証拠金維持率を高めることができます。
証拠金維持率が高くなれば、それだけ含み損に耐えるための余裕が得られるため、高金利通貨のスワップポイントを狙った長期的な取引に有効です。
【まとめ】海外FXのボーナスを使った両建ては禁止行為!
ほとんどの海外FX会社はボーナスを使った両建て取引を禁止しています。
禁止行為がFX会社にバレると、口座凍結などの重いペナルティが科されるため、疑わしいと思われるような取引は避けましょう。
海外FXのボーナスは本記事内で紹介したように両建て以外でも十分な活用方法があるので、参考にしてみてください。
公式サイト:https://xmtrading.com